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#1 産業から情報、そしてアイデアの時代へ。働き方の変遷を追う!

ノートPCとWi-Fiがあれば、どこでも仕事ができる今の時代。僕らはより自由に働けるようになった。ツールやインフラが進化するにつれ、企業や個々のビジネスパーソンが追求すべき価値や、働き方そのものが変わりつつある。

家具メーカー・ハーマンミラージャパンは、“オフィスの形”においてもその変化をとらえている。働き方や価値観が変われば、理想とされる環境も変わる。時代ごとのオフィスには、企業がなにを目指し、どんな組織を構想したかが表れているというのだ。時代の転換期にある現在、そしてこの先の働き方をとらえるために、オフィスの歴史をたどってみよう。同社のマーケティングマネージャー・前澤恵子さんに話を聞いた――。

産業の時代~多数の労働者を管理する「ピラミッド型組織」が誕生

そもそも大人数の社員がオフィスで働くことが一般的になったのは、産業革命以降の話。オフィスに出勤するという働き方には、たかだか2~3世紀の歴史しかない。その歴史の大半を占めるのが、ハーマンミラーいわく「産業の時代」だ。

「産業革命が起こってから20世紀半ばまでは、いかに大規模で最先端の製造設備を持っているかが、企業の競争力を決めていた時代です。多くの企業が目指すのは、大量生産と効率化。かといって今のようにグローバルな組織ではありませんから、限られた地域で非常にシンプルなピラミッド型の組織を形づくっていました。
オフィスのレイアウトはその組織がもっともうまく機能するように考えられるので、当時のオフィスって、学校の教室みたいなんです。マネージャーが先生みたいに前にいて、みんなが真正面のマネージャーに向かって並んで座り、働く。業務の流れを効率化して、働く人を管理しやすいことが優先されていたんですね」(前澤さん、以降同)

情報の時代~組織は多元化され「マトリクス型組織」が誕生

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「情報通信技術が発達し始めると、いかに新しく有益な情報を多く持っているかが企業の競争力を左右するようになりました。事業のスピードが速くなり、グローバル化が進み、外資系の多国籍企業もどんどん増える。そうすると、従来のピラミッド型に加えて、マトリクス型の組織が誕生します」

それまでの組織は、ヒラ社員を課長が束ね、課長を部長が束ねるというふうに、ひとつの頂点へと向かっていた。だが、機能や地域など異なった軸で構成される組織が生まれ、個人が複数の組織に所属したり、複数の指揮命令系統が並列で置かれたりと組織構造が複層化。これが「マトリクス型組織」だ。
たとえば前澤さんはハーマンミラージャパンのマーケティング部に所属しているが、上司はアジアパシフィックにもいて、国内だけでなく海外の仕事も担当する。

「情報の時代、このようなグローバルな組織では、コンピューターを使う業務の効率とプライバシーを確保するためのレイアウトが主流になりました。個々のデスクがパーテーションで仕切られ、一人ひとりがキュービクルと呼ばれる半個室のような環境で働くようになったんです。また、パネルのなかに配線を通せるようになるなど、情報通信のテクノロジーに合わせてオフィス家具や什器が設計されるようになりました」

アイデアの時代~「人と発想」が、ビジネスの要となる時代へ

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では、パソコンやスマホを持つことが当たり前になり、誰もが新聞に載るよりも早く情報を手に入れられる今の時代には、いったいなにが企業の競争力を高める価値になりうるのか? ハーマンミラーでは、それが「アイデア」だと考えている。

「グローバル化や情報化が進み、モノや情報を簡単に取ることができるようになった現在、何をもって他社と差別化をはかるかというと、やっぱり“発想力”なんですよね。たとえばアップルは世界でもっとも成功している企業のひとつですが、製品を生み出していても工場や製造設備を自社で持っているわけではありません。今はアイデアさえあれば、設備がなくてもビジネスが成立するんです」

産業の時代には製造設備が、情報の時代にはITが、ビジネスを成功させるための要となった。では、アイデアの時代の要とはなにか?

「アイデアを生むのは、やっぱり人です。ただ、仕事に対する熱中や意欲がなければ、上司からアイデアを出せと言われたからといって出せるものでもありません。会社は社員が熱中できる働きやすい環境をつくる必要があります。また、アイデアを生み出すためには、限られた組織のなかだけを向いていてもだめで、いろんな方向に関心を持ち、社内外の人と積極的にコミュニケーションを取らなければならない。ピラミッド型やマトリクス型の組織にこだわらず、もっとフレキシブルで、有機的な組織が、これからの時代に求められてくるのではないでしょうか」

ハーマンミラーが提唱する「Living Office」は、人が熱中して働ける環境をつくり、“アイデアの時代”に企業の成長をサポートするものだ。次回は、その特徴と同社が考える新しい時代の組織像を紹介しよう。

▼「Living Office」について、詳しくはハーマンミラー公式サイトで!

http://www.hermanmiller.co.jp


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