仕事の試食、できないの?→企業の良い面も悪い面も事前に見れるRJPがある!

仕事の試食、できないの?→企業の良い面も悪い面も事前に見れるRJPがある!

気になる職場や仕事があり、いざ転職して中に入ってみたら、噂やイメージとはまったくかけ離れていた。いわゆる、転職のミスマッチ問題は、よく聞く話だ。入社して数カ月しか経っていないのに転職することは、次の転職活動にとってもマイナスとなる。そうした事情から、「最低でも●カ月は…」と心に決め頑張っている人も少なくないだろう。

そもそも、こうしたミスマッチを回避するために、新しい転職先もお試し期間があればよいのではないだろうか…と思い、探してみると、アメリカにはRJPというシステムがあるようだ。

企業の良い面も悪い面も丸わかりで定着率向上のRJP

RJPとは「Realistic Job Preview」の略で、現実的な仕事情報の事前開示のこと。企業の採用活動においては面接時、企業が魅力的に感じてもらえるよう、良い情報ばかりを伝えがち。しかし、このRJPでは、悪い面も含めてありのままに採用候補者に情報を提供するのだという。これによって、求職者の過剰な期待値を調整し、定着率を高めるという狙いがある。

この仕組みを提唱したのは、産業心理学者のジョン・ワナウスという人物で、RJPの効果が実証されたのは、なんと1970年代と今から40年以上も昔。電話会社のサザン・ニューグランドテレフォンの電話交換手の採用において、それまでは「エキサイティングな職場」と標榜した紹介フィルムを一変。「多様性に欠け、職務はルーチンである」などとイメージを変えたところ、実際に定着率の向上が見られたのだという。

ちなみに、日本では野村総研が採用に取り入れている事で知られているが、希な例。事実、リクルートワークス社の『Works人材マネジメント調査2013』では、新卒採用の採否判断は上位から「面接(98.7%)」「エントリーシートや履歴書などの書類(92.4%)」「適性検査(87.8%)」らが上位。こう見ると、日本の採用市場は、「買い手市場」であり、既存社員たちの輪を崩さない人柄や能力が優先される傾向が強く、個人と企業のマッチ感は二の次、というのが本音のようだ。

能力や輪を乱さない好印象の人材を採用するのは大切だが、それは定着してこそ。3年で離職してしまう人材をとり続けては、進む高齢化に企業は立ち向かうことができない。新陳代謝への必要性を感じる企業が増えれば、RJP採用企業も増加する!?
(文・鈴木大介/考務店)


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