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満足度の高い仕事を手に入れる人の共通点

日本の大手シンクタンク9機関による2016年度国内総生産(GDP)の成長予測は、実質で平均1.4%、名目で1.8%と緩やかな改善傾向と発表された。景気の追い風を感じて、今年は転職をしようと一念発起している人も多そうだ。

好機こそ、一つひとつのチャンスは大切にしたいものだが、自分にとって満足度の高い転職先はどうやったら見つかるものだろう。いざ、転職活動を行い複数の転職エージェントに登録したとしても、結局各社から同じ求人を紹介されるということも珍しくない。

目の前に広大に広がっていると思っていたキャリアが、気が付けば、僅かな選択肢しかない。その現実を目の当たりにすると、「この選択肢の中から選んで、自分がよりよい人生にたどり着くのだろうか」と不安になることもある。もし、そうした人生の局面を迎えそうなときは、自分が置かれた環境や周囲の人たち、そして自分自身の行動にヒントがあるかもしれない。

米・スタンフォード大学の教育・心理学部の教授、ジョン・クランボルツは、自らの経験をもとにキャリアの「計画的偶発性理論」を提唱。数百人のビジネスパーソンにインタビュー、キャリア形成を分析したとこと、「キャリアの8割は予期しない偶然の出来事によって形成される」ことが分かったというものだ。

●「計画的偶発性理論」も偶然生まれた

実は、提唱したクランボルツ教授自身もそんなひとり。学生時代、テニスに夢中だった同氏は専攻分野をなかなか決められず退学警告の手紙を受けていた。そこでテニスのコーチに相談したところ、「それは自分で決めること。私は心理学者だ」と言われ、コーチも専攻した心理学で提出したというエピソードがある。

後に同氏は「計画的偶発性」が起きやすい人には、以下のような行動特性があると分析しており、これを5つのポイントにまとめている。

1.「好奇心」
2.「持続心」
3.「柔軟性」
4.「楽観主義」
5.「冒険心」

将来を考えると不安が大きく、人はどうしても確実で安定的なキャリアを探してしまいがち。しかし、実際にはそんなものは存在せず、補償もない。そういった不明瞭なものを探すのではなく、後に振り返った時に「自分にとって好機だった」と思えるチャンスを呼び込むための行動や心がけが必要だということだ。

自分の担当していない仕事も積極的に担当してみる、上司とコミュニケーションを深めてみる、同業他社と交流会を開く…。今すぐにできることはたくさんあるが、共通して必要なものは積極性。「面倒くさい」という気持ちを拭い捨てての行動が、不安払しょくの第一歩だ。
(文・鈴木大介/考務店)


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