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仕事ができないのに、なぜか評価される人のヒミツ

自分は誰よりも仕事を頑張っているはず。なのに、いまいち評価されない。その一方で、大した成果も上げていないのに上司ウケがよく、やたら評価が高い同僚もいたりする。

会社員はとかく、そうした評価のギャップに悩みがちだ。だが、上司の見る目のなさを嘆いて腐る前に、まず自身が「評価されない理由」を考えてみるべきかもしれない。

「仕事ができることと、評価されるスキルは別物です。その『やたら評価されている同僚』も単に上司からえこひいきされているわけではなく、評価されるスキルが高いのかもしれませんよ」

こう語るのは、『なぜか評価される人の仕事の習慣』(KADOKAWA)などの著書をもつ、マネジメントコンサルタントの濱田秀彦さんだ。

「そもそも上司は、部下の仕事ぶりをそこまで熱心にチェックしていません。特に最近は上司もプレイングマネージャーとして大量の仕事を抱えていることが多く、一人ひとりの部下の動向に目配りできない。頑張っていれば上司は必ず見ていてくれるはず、なんて考えは幻想です。だからこそ、自分から評価されるように仕向けていく必要があるわけです」

何もゴマをすれというわけではない。ただ、自分が出した仕事の成果を「正しく上司に伝える」ことだという。単純だが、これができる人は意外と少ないのだとか。

「最も重要なのは期末になり上司が評価をつける時期に、評価されるための報告書を提出すること。ただ漠然と頑張りました、こんなことをやりました、ではなく、どんなやり方をしたのか、目標を達成するためにどう工夫したのか、どんな結果を残したのかを記します。また、その結果はちゃんと数値化しましょう。数字は売上高でもいいですし、業務効率化により短縮できた時間を計上してもいい。たとえば仕事のやり方を工夫して作業時間が1日30分減ったとすると、1年間で約120時間の効率化です。上司が評価せざるを得ないような、具体的で分かりやすい材料を示す必要があります」

真面目な人ほど、これ見よがしなアピールに抵抗感を抱いてしまうものだ。しかし、それはアピールでもなんでもなく、仕事の成果を事実として上司の前に並べるだけのこと。会社員が当然なすべき自衛策であるという。

「それでも評価されないとしたら、頑張る方向性がズレているのかもしれません。上司が評価するのは、部署や会社の根幹となる事業でいかに成果を上げた かどうか。部署として注力すべき仕事と関係ないところで結果を残しても、残念ながら評価はされにくいと思います」

会社がさほど重要視していない仕事でホームランを量産する部下より、部署として取り組むべきコアビジネスに注力してコツコツとバントを成功させる部下の方が評価される傾向にあると濱田さんは言う。ろくに成果を上げていないように見える同僚も、じつはしたたかに評価を積み上げているのかもしれない。
(文・榎並紀行/やじろべえ)


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