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20・30代に必要な要素は「愛」?年齢別の自我形成要素

「自分はいったい何をしたいのか」。
答えの出にくいこの問題にも、就職活動時いよいよ決着をつけねばならず、なんとなく方向性を考えたという人。特に考えず、働き始めた今もよくわかっていないという人。キャリアへの意識は人によってバラバラだが、いずれにせよ、人生の方向を決めなければなりません。

さらに、方向決めるに当たっては、自分が何をしたいのか、心の内側にある自我を明瞭化させなければなりませんが、日本人は世間や他人との繋がりを重視してしまう傾向が強く、自我が成立しにくいといわれています。「やりたいこと」よりも、“聞こえの良い有名な会社というブランドで就職先を決めてしまう”のは、その一例でしょう。つまり、世間や他人の利益に反する考え方や行為だとしても、自分の利益であると主張できるようになることが自我の成立なのです。

ではこうした自我を発達させるためには、何をしたら…? アメリカの発達心理学者で精神分析家であるエリク・H・エリクソンは、「自我(アイデンティティ)」という概念の提唱者。同氏は、自我は人生のライフサイクルにおいて各年齢別に、以下によって導かれると「ライフサイクル論」を唱えており、これがヒントになりそうです。

●ライフサイクル論

0~1歳(乳児期) 導かれる要素(希望) 導かれるおもな関係性(母親)
1~3歳(幼児前期) 導かれる要素(意思) 導かれるおもな関係性(両親)
3~6歳(幼児後期) 導かれる要素(目的) 導かれるおもな関係性(家族)
6~11歳(児童期) 導かれる要素(有能感) 導かれるおもな関係性(地域、学校)
11~19歳(青年期) 導かれる要素(仲間、ロールモデル) 導かれるおもな関係性(社会的関係)
20~39歳(初期青年期) 導かれる要素(愛) 導かれるおもな関係性(恋愛関係)
40~64歳(青年期) 導かれる要素(世話) 導かれるおもな関係性(仕事、親の立場)

さらに、同氏は、精神分析の観点から「遊び」が自我の発達に重要であると論じており、これは、子どもに限らず大人に関しても、まったく同様であることを示しています。ここでいう、大人の「遊び」とは、いわゆる積み木や塗り絵といった具体的な行為ではなく、「日常から少し離れる瞬間」といったニュアンス。ふと、日頃の気持ちや考えから離れる瞬間を作ると、「自分はいったい何をしたいのか」を考える余裕が生まれるのでしょう。

最近では自社内に遊び的スペースを設ける企業も増えています。グーグルやミクシィ、ソフトバンクなど、IT企業には特に多いようです。福利厚生目的でしょうが、仕事の頭から少し離れることができる空間づくりは、従業員の自我形成にも一役かっているかもしれませんね(もちろん、社内恋愛にも…!?)


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